:::「今日のみゆき」は、妻みゆきの日記です:::

【2004年3月版】 政治家妻みゆき

3/30
 人事異動(転勤)の「内々示」が出たので、住んでいるアパートの退去手続をしたのに、議会が組織条例(改正案)を否決してしまったので、4月1日付の人事異動がお流れに・・・

 そんな久しぶりの条例否決で混乱している長野県のニュースが入ってきました。

 今回の事件は、4月からの組織改編に議会が同意しなかったから発生しました。異動予定のお役人さまの生活がかかっているだけに、話題になっています。たしかに、ちょっと可哀想ではあるけれど・・・

    

 一般的にお役人さまが議員を口説くときの殺し文句のひとつに、「もう後戻りできない段階になっているので、不満でも反対はしないで」というのがあります。「もう予算は議決されてます」「すでに設計に●千万円も使ってます」「もう仮契約まで済ませてます」など・・・

 今回の場合も、「すでに多くの人に異動の内々示を出してしまっているので、否決されたらパニックになりますよ・・・」と暗にやんわりとプレッシャーをかけながら、賛成せざるを得ないようにしむけていたのでは・・・とも思ってしまいます。

 議会に正式に提案する前に、後戻りできないような既成事実をつくっておくことが、お役人さまの議会対策のテクニックになっていることもあるわけです。今回の事件には賛否両論あると思うのですが、「地方自治」のあり方を考えさせられる事件だったと思います。
3/28
 うちの区は、早くから全小学校区に区立の児童館が設置されてきました。うちの地域ではそれが当たり前みたいになっているけど、全国的にみると、とっても充実していることがわかります。

 また、この児童館に併せて、区立の学童クラブがかなり早くから発達してきたのも特徴。なかなかのものです。

 ちなみに、うちのだんなさまは母子家庭育ちでしたが、うちのひとが育った某県庁所在地には、当時、児童館も学童クラブもなく、お世話になったことはないとのことでした。もちろん、時代の違いもあるけど、子育て環境は住んでいる地域の違いを実感させられますね。

    

 さて、そんな児童館や学童クラブにも、時代の波がやってきました。

 とくに、これまでお役人さまが直接運営していた学童クラブについて、民間への事業委託が検討されるようになっています。これも一種の構造改革ですね。

 うちの区でも、4月から段階的に学童クラブの運営を民間に委ねていく方針になっていたのですが、3月になって突然委託先のNPO法人の職員が辞めてしまうという事件が発生。以前から4月からの円滑な実施に向けて、十分な研修ができてないと話題になってはいましたが、すったもんだの挙げ句、ギリギリになって4月からの委託は延期に・・・

 予算審議の最末期に出てきたこの問題に、左寄りの議員さんは、民間委託そのものや無理な計画を立てた区を批判。また、右寄りの議員さんからも、今回は延期を・・・という救いの声(?)が出て4月からも直営のままとなりましたが、さて、今後はどうしたものでしょう?
3/26
 いよいよ都内の営団地下鉄が民営化へ。4月1日に向けて準備が進んでいます。

 都内には都営地下鉄と営団地下鉄(帝都高速度交通営団)がありますが、今回このうちの営団地下鉄が民営化され、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)に変わります。

 注目は、今回の民営化にあわせて、新たに「駅ナンバリング」が導入されることです♪

 写真は、地下鉄東西線の高田馬場駅の構内表示。
左に付けられた記号+数字が「駅ナンバリング」です。

 東京の地下鉄路線は、京都のバス路線と並んで、とにかく複雑で、居住者ですら完全に覚えられないくらいでした。でも、経済のグローバル化とともに、日本人だけでなく世界各地の方が利用されるようになっています。これだって交通バリアフリーと思いたいですね♪
3/24
 国家公務員の職員住宅国会議員宿舎が格安というので問題になっています。

 この問題は、以前クイズにも取り上げたことがあるんだけど、極端な話、相場の10分の1といわれても仕方がないし、衣食住の問題はわかりやすいテーマだけに、みなさん興味津々みたいです。

 ところで、地方公務員の職員住宅は、もう千差万別という感じ。うちの区の場合は、場所にもよるけど、相場の3分の1〜4分の1ってところでしょうか・・・最近では社宅を廃止する民間企業も多いし、こちらも適正化することが必要ですね。

 ちなみに、地方議員には、議員宿舎はありません。サラリーマンじゃないので住宅手当等もありませんが、その代わり別のところで合理化しないといけないんだと思います。
3/22
 今期の予算審議中に目黒区長が自殺。それに続いて目黒区の契約課長が入札に絡んで約200万円の賄賂を受け取っていたことが発覚しました。

 お役所の入札問題は、うちのだんなさまも、議会で頻繁に取り上げているテーマなのだけど、今期も、そんな話題を取り上げている最中に、こんな事件が飛び込んできました。

 契約課長さんというと(うちの区の場合は経理課長といいますが)、多くの入札・契約事務の直接の担当者なので、とくに誘惑の多いポストです。

 目黒区のケースでも、きっと色々いろいろイロイロあったんだろうな・・・

    

 うちの区の場合は、目黒区とは違って、これまで数度にわたる入札改革が行われ、少しずつ入札・契約をオープンなものにしてきました。

 うちのだんなさまも、毎度毎度噛みついているので、数年前に比べると、入札は格段に透明になりました。実際、談合を思わせるような動きは、以前に比べれば姿を消してきたし、高値契約も減少してきました。だから、こんな事件は起こらない!と思いたいです。

例年より早く桜が開花しました♪  入札しないで契約しているもの(1社随意契約)には、まだまだヘンなのがたくさんあるけど、それでも入札にかけているものは、かなり透明になりました。

 ただ、業者さんからは、「悲鳴の声」も出てきているようです。なんとか少しでも参入障壁を残してもらえるように、関係者にアプローチしてくる人も少なくないとか・・・

 行政の仕事(公共事業)は、税金(or公の借金)で実施されるもの。一部の政治家・お役人さま・一部の業者の裁量で悪い方向に向かわないように、今後も厳しくチェックしていかないといけないですね。
3/20
 防犯カメラの増設などが目立つ新年度予算だけど、それだけじゃなくって、注目の高齢者筋力パワーアップ教室などにも新規予算がついています。

 他の自治体の先行事例では、介護予防に効果抜群との報告が次々と入ってきていて、
驚いたことに、受講した要介護高齢者の方が元気になってゴルフを始めた・・・というような報告もあったとか。そんな注目の介護予防教室です。

 筋力が衰えてしまうと転倒しやすくなって、転倒→骨折→寝たきりへ・・・でも、高齢になっても、無理なくトレーニングを続ければ、それを防ぐことができるわけですね。

     

 うちの区でも、今年試行的に専門スタッフの指導でトレーニングが実施されたのですが、良好な結果を受けて、今年は大幅に拡充して実施することに。国&東京都の「介護予防・地域支え合い事業」補助金に感謝です♪

 ちなみに、全6回の受講プログラムの自己負担額は9,000円の予定。たしかに、安くない金額だけど、各自の医療費負担を削減できる効果もあるので、多くの方が参加してくださるといいのですが・・・
3/18
 うちの区で、日本初の防犯カメラ条例(防犯カメラの設置及び利用に関する条例)ができました。

 不特定多数が集まる公共の場所に継続的に設置された防犯カメラに収録された映像の悪用を防ぐために、防犯カメラの運用基準などが定められました。


 条例では、防犯カメラで収集した「画像から知り得た区民等の情報を他に漏らしてはならない」「画像を加工してはならない」「設置目的以外の目的に利用し、又は第三者に提供してはならない」などもルール化。犯人検挙など防犯目的以外の悪用が禁止されました。

 ところで、ニュース報道だけで条例の内容を誤解している方も多いみたいだけど、今回の条例では、各家庭で防犯用にカメラを設置したとしても、それは区に届け出る必要はないことになっています(私的自治の範囲として対象外に)。

    


 今後、区内の商店街振興組合や町会・自治会(地縁による団体)などが防犯カメラを設置した場合、区に届出をする義務があります。

 体感治安の悪化で、最近では防犯カメラの増設を求める意見が多数派になっています。防犯カメラの増設は、もう避けられないことだし、「ルールを定めて、しっかり運用」という方針を打ち出したわけだけど、議論はこれで終わり、とはならなそう・・・
3/16
 去年の夏は冷夏だったため、今年のスギ花粉の飛散量は少なくなるだろうと予測されていましたが、やっぱり飛散量は少ないようですね。

 うちのひとは激しい花粉症なのですが、症状は例年と比較すると、まるで発症していないくらいに軽いそうです。毎年、予算審議のときは、頭がぼーっとしていて、そばにいる私まで憂鬱になってしまうんだけど、今年はなんだか気分が良いです♪

 でも、明日は全国的にとっても暖かい一日になって、久しぶりに花粉がたくさん飛ぶそうです。うちの区の予算審議も大詰めを迎えているので、体調不良と言っていられないし、まだまだ油断大敵ですね。
3/14
 この時期の議会は、だいたいどこでも予算委員会(特別委員会)の真っ最中。今年は各地でいっそう厳しい予算になって、審議も白熱しているところが多いみたいですね。

 うちの区でも、予算の集中審議中。テーマによって会議日程(時間割)は4分割されているのですが、合計するとちょうど議員一人あたり60分の時間で日程が組まれています。

 新年度は、うちの区の歴史で初となる「借換債」84億円を発行します。

 要するに、満期日が来ても、借金が返せないので、借り換えするわけ
です。「赤字区債」の借り換えなので、ちょっと深刻なんですよね・・・

 表向きの会計は美しくまとめていても、予算書では読み取りにくい「隠れ債務」の存在もあるし、体力がジワジワと落ちてきていることを実感させられます。
3/12
 議員は、法律で寄付行為が禁止されているので、日ごろの言動にも注意が必要です。

 最近、学歴詐称をしていた民主党の古賀代議士が、その責任をとって、「議員は辞めないが、議員歳費(報酬)を返上して働く」と言う事件がありました。

 でも、「寄付」という名目で、他の人に自由に物や金銭をプレゼントできるようになったら、みんな買収・饗応がやりたい放題になっちゃうでしょ・・・?

    

 そんなわけで、どんな名目であっても、誤解を受けないように、寄付行為をした政治家は厳しく処罰されることになってます。

 これは「カネのかかる政治」を改めるだけでなく、「金権政治」を防ぐためのルール。選挙に出る人(議員や立候補する意志のある人)なら、選挙管理委員会から必ず説明を受ける基本的なルールのはずなのですが・・・

 議員が不透明な献金や裏金に左右されて活動することのないように、一定の報酬が公金から議員に支給されていたはずなのですが。報酬を受け取らないで、その間どんな出所のお金で活動されるつもりだったのか、とっても興味があります。
3/10
うちの区でレジ袋税」の条例だけができて、もう2年も経過してしまいました。

 でも、レジ袋税は施行される気配もなく、今ではすっかり風化してしまいました・・・

 もちろん、2年たっても、レジ袋の使用はほとんど減っていません。税は実施してないのに、先に関連の補助金をたくさん出してしまったし(2003年12月2日の日記などへ)、なんだか大赤字になってしまいましたね。


 写真は、うちの区のレジ袋削減運動の新しいポスター。今回もまた、お役所が絡んでいるポスターにしては、とっても斬新で目をひきます♪ (おふざけが過ぎるっていう批判もあるけれど・・・)


 ところで、これまでマイバッグ持参運動の宣伝キャラクターに「杉並戦隊イレンジャー」というのがいたのですが(→詳しくは2002年8月6日の日記などへ)、さらに今回から新キャラクター環境派天使「スギナ☆ミライ」(写真中央)が登場しました。

 スギナ☆ミライは、マイバッグ・キャンペーン・ビデオで主役を演じていて、すでに区内のキャンペーン会場などにも登場しています。

 この2年間、区内のレジ袋はあまり削減されなかったけど、レジ袋削減運動には、本当にたくさんのお金がかかりました。そろそろ、それに見合った削減効果が出てくれるように、この天使さんにお願いしたいと思います★彡★彡
3/8
 公共施設は、全国各地どこにいっても、だいたい格安or無料で利用することができます。

 そうなると、申込段階で争奪戦になるケースも。うちの区の集会施設でも人気の時間帯は、抽選(競争)が激しくなってしまうので、なかなか良い活動場所を確保することができない・・・といった悩みを抱えているグループの方も、少なくないようです。

    

 だから、抽選に通るためだけに、複数名義で利用団体登録をしているケース(実質的には一つの団体なのに複数の名義で申込をし、当選確率を上げること)や、申込団体と実際に使用している団体が微妙に食い違うようなケースも、実際に出てきています。

 でも、公共施設が税金で運営されていることを考えたら、「フェアに利用できるように」することが、いちばん大事なはず。ですよね?

 うちのひとも、事実上1つの団体が複数の団体名義をつくって申込しているようなケースについては、厳しく対応するように求めています。システム化のおかげで、今後の摘発はかなり期待できそう・・・とのことだけど、どうなるかなぁ。
3/6
 うちの区で「歩きタバコ規制」の条例が制定されて約1年になります(実際に条例が施行されてからは5ヶ月が経過しました)。効果をあげていることもあって、最近では次々とルール化される地域が増えてきました。

 ちなみに、その後、うちの区内ではポイ捨てたばこの数が激減しているとのデータが出てきていることもあって、最近では罰則適用を求める声は小さくなりつつあります。

 もちろん、罰則を適用しなくても、しっかりルールが守られていけば、それでもよいのですが・・・もう少し広い範囲で様子を見て、判断していかないといけないですね。
3/4
 写真は、うちの区の「くらしのガイド」最新版

 お役所手続や施設案内・連絡先などをまとめたものなのですが、今回の注目は、新設された「広告」のページ(写真下)とハザードマップ(浸水予想図=都市型水害の深刻化に対応したもの)です。


 ※この最新版は、今月中に区内の全世帯に配布される予定になってます。

 これまで区の外郭団体が発行するメディアに広告が掲載されているケースはあったけど、区のメディアに直接広告が載るのは、これが初めてになります。

 掲載されている広告は、区が補助金を出している関連法人、医療機関、介護保険事業者などが多くなっています。お役所のメディアということもあって、誰でも掲載させているというわけではないですね。

 広告掲載については、お役所からの連絡内容より広告が目立ってしまったら意味がないとか、民業の圧迫(地域の新聞への嫌がらせ)になるとか・・・いろいろな意見があります。

 ちなみに、今回の「くらしのガイド」(A4版186頁)の発行経費は、印刷にかかった費用だけでも約3,300万円になっています(+各世帯への配布単価27円×約26万世帯分など)。
3/2
 地方自治体が原告となって裁判を起こすときには、議会の同意が必要になってます。
 「お役所が誰かを訴える」というのはインパクトが大きいので、議会での議決が必要になっているのですね。
 うちの区は、住基ネットに横浜方式で参加すること(段階的参加方式=区民選択制)を求めてきました。でも、国はすでに個人情報保護法が成立していることを理由に段階的な参加は認めない(早く全員が参加するように)と勧告してきたため、うちの区は事態の打開を求めて、裁判所に判断を仰ぐ方針を打ち出しました。(→詳しくは 2月18日の日記へ

 議会では、最終的に6月まで検討を継続していくことになりそうです。


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